ハイソな人々が住む町、つくば。そんな町で生きる、地位も名誉もお金も無い一人の独身女性の生活を赤裸々に綴る。

2013年05月18日

父の日



ゴールデンウィーク。
山形(鶴岡)の桜は、まだきれいに咲いていた。

「気持をリセットしたいときは、実家に帰るといいわよ」という、つくばマダムのアドバイスにより、ゴールデンウィークにとんぼ返りで山形の実家に帰ってきた。

なるほど・・・・・。
両親の無償の愛に触れることで、「自分はこれでいいのだ」という前向きな気持になれる。
これが、「リセットされた」ということなのだろう。
やはり親の存在は、ありがたいよね~。


そんなこともあり、去年から「母の日」とか「父の日」を意識し始めた。
そろそろ親孝行したい気持もあって、何かプレゼントできたらなーなんて思い始めたのだ。
しかしいったい何をあげたら父や母は喜んでくれるのか、さっぱりわからない。

というのも、そもそも私の実家では、父の日や母の日だけでなく、誕生日すらも祝ったりプレゼントをあげ合う習慣が無かったから。

去年のことだ。
私は「何をあげたら親はうれしいのかなー」とつくばマダムのTさんに相談してみた。

するとTさんは、母の日に子供たちからもらったプレゼントの思い出を本当にうれしそうに私に話して聞かせた。
「あのね、何でもいいの!本当に小さい物でもいいのよ!花1輪でも!子供がくれるものは、親にとっては何でもうれしいものなのよ!」

そうかー。親はそんなに、何でもうれしいものなのか。
私は素直にそう思い、父のためにチェック柄のハーフパンツを買った。
ゴルフ好きで活発な父ならチェックを履いてもきっと似合うだろう、と、私なりに悩んで選んだものだ。



嬉々としてこれを父にプレゼントしたところ、返ってきた父の言葉に私は耳を疑った。

 父 「へっづけだもの、恥ずかしくて履がいねー!どごで履ぐなや!」
 (訳:こんなもの、恥ずかしくて履けない。どこで履くのですか)


・・・・・・・・あれ?
何をあげても喜んでくれるはずでは?


その後、このパンツは薄暗いお座敷のテーブルの上に、しばらく置きっぱなしにされていた。

・・・・・・・。

父の日って、こんなに寂しい気持になるイベントだっけ?

そう思った、去年の初夏だった。

  


Posted by くみこ at 00:20Comments(0)庄内を愛する女